Selamat pagi! インドネシア担当のロナルドです。
数週間前、私はジャカルタの日本文化の愛好家たちが主催するイベントに参加しました。
その日のトピックは、インドネシアのことを取り上げている日本の新聞記事について議論しよう、というものでした。記事はジャカルタに住む、ある日本人男性について取り上げたものでした。その男性はジャカルタに暮らして10ヵ月経つのですが、彼は毎日、早朝から大音量で流れるモスクのお祈りでよく眠ることができなかったそうです。
そこで彼はモスクで使っているスピーカーについて調べることにしました。すると、スピーカーはTOAという会社が作っていることがわかり、次にTOAの製品に関する情報を探すと、それが日本の会社だということがわかったのです。その男性はジャカルタ在住の日本人として、半分は大音量に悩まされつつも半分はその日本ブランドの製品に誇りを感じたそうです。
この会社のスピーカーはジャカルタの多くのモスクで使用されていることは私も知っていましたが、なんとインドネシア全体でも8~9割のモスクのスピーカーが同社製だそうです。これだけのシェアを誇る理由は、メンテナンスの容易さにあるようです。
今回の話は多くの人の共感と興味を惹き、両国に良好な関係を作り出しました。このスピーカーのように、そのものをよく知ること(知識を深めること)は、他者を尊重し理解することにつながり、更にはイメージ(今回の場合はモスクのお祈り)をより良いものへと変えることができます。
また、このTOAに限らず数えきれないほど多くの日本ブランドが、インドネシア人の実際の生活の場に根付いています。ブランドは、その国の大使とも言うべき存在であり、両国の市民間のユニークな関係性を築くのに寄与しています。ブランド戦略にはこうした意味もあるのですね。
(アジアクリック・インドネシア担当/ロナルド)
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