日本のメディアがどれくらい取り上げているのかこちらからは詳しくはわかりませんが、現在台湾の学生が台中間の「サービス貿易協定」に反対するデモを行い、立法府を占拠しています。
そこで今回から3回にわたり、この協定やデモの背景、そして行動を起こしている学生たちの生の声をお届けしたいと思います。
でも、大勢の台湾人はこの協定の内容と影響が全然わかっていません。台湾のメディアは与党(中国国民党)が統率しているので、この協議についての討論が少ないせいです。
サービス貿易協定とは別の台中経済協定の協議も2014年中に締結を目指しており、中国側がサービス貿易協定の早期発効を求めているので、馬英九総統は党内の議員たちにこの会期に必ずサービス貿易協定を通過できるよう、命じたといいます。
14年3月17日に立法院で、台中間のサービス分野の市場開放を目指す「サービス貿易協定」の批准に向けた審議が委員会で行われていましたが、与党・中国国民党の立法委員(議員)が時間切れを理由に一方的に審議を打ち切ったため反発が広がりました。
そこで2014年3月18日午後6時(台湾現地時間)ごろ、サービス貿易協定を反対するデモが行われ、同日午後9時過ぎになって、300名を超える学生のデモ参加者が立法院議場内に進入したのです。
学生たちは現在の所は、占拠している議会内でも街中でも秩序を保っており、街中では掃除も自主的にやっているそうです。残念ながら台湾の与党系メディアや中国のメディアによっては、「学生たちは警官に暴言を吐き、議会場内でモラルのない言動をしている」と書いているようですが、それは事実とは異なるものです。
今回太陽花学運の学生が国会占拠した理由は、台湾政府が【不公平な協議】を【国民に知らせずに密室で署名】し【強行可決】したからです。
台湾の人々はこのような政府のやり方を台湾民主主義の危機とよび、協議について審査し(差し戻し)、撤回するよう求めています。
しかし馬英九総統は訴えに返答せず、人々の声を無視しているように見えます。私たちの民主主義を守るために、学生らは協定の撤回などを求めて無期限に占拠を続けるつもりです。
「(中国人ではなく)台湾人である」という意識が強い若者たちは、国民党の親中的な態度に黙ってはいません。雨が降っても、皆帰らないのです。
いまこの時に、台湾の民主主義と未来が掛かっています。世界中の皆さんに注目してもらいたいです。どうかこのニュースが出来る限り多くの人々に伝わりますように。
天よ台湾を救い給え。
(台湾特派員/アンディ)
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