2012年11月14日水曜日

緊急セミナー報告:今後どう中国ビジネスと向き合うか?



今日の中国ビジネスヘッドライン主催「今後どう中国ビジネスと向き合うべきか?」セミナー。 
日中ビジネスに経験豊富な福田完次氏と徐向東氏が講師です。

今日のセミナーは、定員100名を超える140名が様々な業界、地方から参加。 
いかに中国ビジネス関連の人々が揺れているか分かります。






▼福田完次氏講演「中国で何が起きているか?」

福田完次氏は、中国に10年以上付き合い続けている中国のプロ。地元政府と直談判をするなど深い部分から中国ビジネスを理解されています。


現状把握:「とんでもない政治コントロール、常在のリスクとどう付き合うか?」

「中国はデータで読み切れない。GDPや人口比率など見かけに騙されてはいけない。

 都市・農村戸籍問題等に起因し、賄賂など灰色資産だけで76兆円ある。

 尖閣問題は、政治的で恣意的なもの。体制を続けるために強気、かつ資源も確保しなければいけない。日本政府の対応も火に油を注いだ

 日中ビジネスの影響はJETROの調査によると概ね順調、しかし日本製品・サービスに依る。徐々に戻るでしょう

 しかし反日教育、いつも日中戦争ドラマが根底にある。反日の土壌があり、何かあると火がついてしまう。
 
 尖閣問題からくるリスクはどこまでみるか? 10年単位で繰り返す反日問題。しかし中国の成長に日本の投資は欠かせず、大義名分があればビジネスは成長するがリスク対策は織り込まないといけない。

 档案という人民裏プロファイルの存在。中国政府の良いように人も、情報も動かしている」
「今後は大きなデモなどは起きない、しかしストライキなどは人民の不満を逃すために黙認。強気と資源が必要なため、尖閣諸島への侵入・経済的な嫌がらせは起きる。

 2020年までに3倍。どんどん上がる中国の人件費、既にコストダウンセンターではない。

 中国リスクは変わっていない。董事会では1人が反対でも決議できない、政治は利益になればなんでもありで、政治自体、つまり国がリスク。

 政治に完全コントロールされている社会主義国は完全な外国。外見や習慣に惑わされてはいけない。
 
アジアでは、中国だけでなくインドやベトナムの賄賂など、社会システムが違う国で儲けようとしているのだからどこでもリスクがある。」


福田氏の結論「今後どう中国ビジネスと向き合うべきか?」
 ↓
恐れていては日本でしか商売できない。
どこまでやるか、できるか? 現地化・郷に入れば郷に従え、しかし撤退も想定した進出を。
抜け道はかならずある、それをやる覚悟があるかないかが中国ビジネス進退の決断。





▼徐向東氏「消費者をよく知ることで十分チャンスがある」

徐向東氏は「中国人に売る時代」など中国ビジネス関連著書を多く持つ、中国市場戦略に詳しい専門家。 


「尖閣諸島問題の影響について消費者購買行動独自調査は、”25%が影響なく日本製品買う”。1割が”日本製品は買わない”

指導部が変わることで、環境やバイオテクノロジー、エコライフ、新エネルギーなど景気刺激策でビジネスチャンス、ただし人件費は高くなる一方

中国消費者は、アメリカに比べて相対的に倍の金額を払っている、理由は増値税や関税などが30%ほどかかっている、加えて流通コストも。

富裕層は45―55歳に集中している。
なぜなら高くなる前にマンションなど不動産を買って資産があるから。

富裕層はファンケルの例くらい、無添加・高サービス・百貨店立地で成功している

狙うのなら中間層。日本企業は薄利多売をするべき、中国は多売の規模が違う。


中国人が一番信用するのは口コミ。 政府と広告は信用しない。
Weibo、掲示板、QQなどで口コミは広がる。バナナ牛乳みたいに。」


徐向東氏の「今後どう中国ビジネスと向き合うべきか?」

正しいポジショニングと、正しいリサーチ、複数チャネルでの広報を行えば十分チャンスがある。



▼まとめ:

中国ビジネスはリスクを認識し十分すぎるほどリサーチを行い、撤退を想定し、現地化。薄利多売で中間層を攻めよ!


と言えそうです。

私も2007年、一度中国より撤退してきていますが、他のアジア市場と合わせて全体を考え、中国はリスクヘッジ第一優先でいつでも引けるようにしておく事が大切だと思います。


最後に、今もっとも知りたいセミナーを採算度外視で企画実行していただいた主催者 中国ビジネスヘッドライン編集長の北山秀輝氏に感謝したいと思います。




高橋学 / アジアソーシャルマーケッター



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