フィリピン人観光客を誘客する3つのポイント
当記事の3行まとめ
1. マニラの主要旅行会社へ営業する
2. 増え続けるFIT個人旅行者へFacebookでPRする
3. 英語圏であることを強みに、英語メディアを活用する
前提:フィリピンは新興訪日市場として、ベトナムより大きくシンガポールより伸びしろがある
2017年、フィリピン人訪日客はシンガポール人訪日客を抜き、2018年度にはアメリカ、タイに次ぐ規模に到達する見通しが出ています。注目すべきは、その伸び方です。シンガポール・マレーシア・インドネシアと違ってビザが解禁されておらず、日本側の地方自治体もほとんどフィリピン国内向けにPRをしていないにもかかわらず、年間40万人以上のフィリピン人が自発的に日本を訪れているのです。
現時点でフィリピン市場に積極的に動いているのは、長野県・佐賀県・日光市など一部の自治体に限られます。背景には、かつて芸能ビザで来日したフィリピン人への古いイメージが残っていることがあると聞きます。しかし実際にマニラを訪れると、その経済的な発展ぶりに驚かされます。新興市場としての規模感はベトナムを上回り、伸びしろの大きさではシンガポールを超えると、私は見ています。
私自身、年に数回フィリピン現地で日本側の営業活動を行っています。その経験から、フィリピン市場へのアプローチに必要な3つのポイントを共有します。
① 主要旅行会社への営業
マニラ首都圏には現地ローカル旅行会社が数十社存在します。すでに40万人が日本旅行に渡航している以上、これらの旅行会社が実需を捌いていることになります。
特に、在フィリピン日本大使館から認定を受けた現地旅行会社が約10社あり、FIT個人旅行客の日本ビザ申請を1日数百人規模で処理しています。フィリピン市場に新規参入するのであれば、まずはこの認定旅行会社へのアプローチが起点になります。
② 増え続けるFIT個人旅行者へのPR
①で触れた通り、現在のフィリピン人訪日のトレンドは個人旅行です。形式上はツアーとして募集しつつ、日本到着後は現地解散、帰国便前に現地集合という、実態がフリー旅行に近い商品を販売している旅行会社もあると聞きます。
フィリピンのFIT個人旅行者に最も効率的に届く手段はFacebook広告です。直接配信するルートに加え、現地ローカル旅行会社と交渉し、彼らのFacebookページに投稿してもらう手法も有効です。
③ 英語圏であることを強みに、英語メディアを活用する
フィリピン人はほぼ全員が英語を話します。近年はタガログ語が話せないフィリピン人も増えてきています。情報源として英語圏メディアを直接参照しているため、ベトナム市場などと異なり、福島の原発事故についても認識があります。風評被害の影響は一定程度あると認識しておくべきです。
逆に言えば、これは英語コンテンツを通じて効率的にリーチできる市場だということです。BBCやCNNなどの大手英語メディアへの掲載は数千万円規模のコストがかかるため現実的ではありませんが、英語による情報発信を活かせる点では、Facebookでの英語投稿が費用対効果の最も高い入り口になります。
まとめ
以上、新興訪日市場としてのフィリピンへのアプローチを3つのポイントで紹介しました。フィリピン国内にはマニラだけでなく、セブ、ダバオといった第二・第三の主要都市があり、今後日本旅行博の開催も予定されています。これらについては別の記事で改めて取り上げます。フィリピン現地での営業については、私もお手伝いできます。
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この記事の著者
高橋 学(たかはし まなぶ)
アジアクリック代表。タイ・バンコク在住。中国を含むアジアでの実務歴20年以上。日本語・英語・中国語・タイ語の4言語ビジネスレベル。東南アジア6カ国+インド+中国の現地ビジネス、訪日インバウンド、SNSマーケティングを専門とし、日本の自治体・観光団体・企業に対し、どの国に・どの順序で・どのように伝えるかの判断材料を提供している。
関連リンク
公式サイト:https://asiaclick.jp
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参考資料・関連情報
・日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計:https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/
・日本貿易振興機構(JETRO)フィリピン国情報:https://www.jetro.go.jp/world/asia/ph/
・在フィリピン日本国大使館:https://www.ph.emb-japan.go.jp/
・パシフィック・アジア観光協会(PATA):https://www.pata.org/
公開日:2018年5月3日