2013年10月21日月曜日

信金アジア投資現地セミナーに参加。日本企業「苦悩の中国」「ハブの香港」「熱いタイ」「再生インドネシア」市場

今日は信金中央金庫のアジア投資セミナーに参加してきたので、メモ程度ですが以下に最新情報を共有します。

信金の顧客50名強が参加。

信金中央金庫の海外業務支援部長の朝日真さんからの挨拶で開会。
この7月にインドネシア現地事務所も開設したとのこと。

▼上海ビジネス最新事情 〜「競争がますます激化する中国、日本企業は冷静な判断を」

信金中央金庫 上海駐在員事務所所長の村上昌孝隆氏。10年もの間、信金中央金庫と大使館や外務省等日中を行き来。
・2013年最盛期上半期1000社相談に来たが、今上半期は信金に10社しか来ない。
 中小企業の動きは完全に止まった。体力を考えれば致し方無い。
・中小企業も、コスト削減のため現地中国人を採用する現地化を進めている。
 中国が真似できない高品質の製造業はその限りではない。
・借入金利7%と高く、先行きが不透明なので地元企業は非常に慎重になっている
・世界から中国への投資は3%減っているが、日本からの投資は16%増えている。製造業の投資が殆ど。
・やはり中国国内の価格競争が激しく、質の高い日本自動車業界も苦戦している
・激烈な競争の中国市場、大手企業も数十億円〜の投資を立ち止まれない
・円安の状況が続けば、今後も撤退が増えるだろう
・シャドーバンキングとは、つまり中国・地方政府が収入が足りないため「土地を切り売り」している。農村から土地を回収し、地方銀行に売ったり、利ざや商品会社に投資をしている。この利ざや商品で中国経済市場がかき回されることはないと見ている
・上海自由貿易試験区では、外資企業でもゲーム機の開発販売ができるようになったり、合併旅行会社による出国旅行業務ができるようになる(台湾以外)。


▼華南・香港ビジネス最新事情 〜「日本食大人気、アジアのハブとして・ショーケースとして活用しよう」
香港駐在員事務所所長の岩崎篤雄氏。
・金融の中心地、経済の中心地、貿易の中心地、そして人民元も使えるようになっている。
・東京の半分の土地に、東京の8割くらいの人口が暮らしている。最近は中国普通語を話せる人が47%と増えた。
・日本の農産物が一番売れているのが香港。反中が多く、日本ブームなのでテストマーケティングにも。香港はハブとしてあらゆる展示会がある
・スマートフォンを使っている人ばかり。
・食品も人気。ラーメンと言えばとんこつ、一蘭が行列ができている。
・法人税率17%程度、税制優遇あり。


▼フィリピンのビジネス最新事情 〜「生産拠点としての可能性」
・マレー系が主体、平均年齢23才、カトリックで子供が多い。ひとりの女性が6人くらい出産する
・英語ができ、77%が親日。(中国は29%)


▼タイビジネス最新事情 〜「サービス業の進出が熱い、タイ外資の半数が日本企業」
「タイは熱気に包まれている」から話し始めたバンコク駐在員事務所所長の河合峰貴氏。
・バンコクの日本語学校は世界最大、1学年17クラスとどんどん増えている。それだけ新規進出が多い。スクンビットは「東京都バンコク区」。
・JETROの推計で日系企業数は約7,000社、89%の日系企業が5%程度の黒字になる見込み。
・飲食、小売、学習塾、ホテル、人材派遣などサービス業の投資が増えており、全体の25%を占める。1億以上の投資が圧倒的に多く、タイにおける日本企業の投資は48%。
・日系レストラン1,676店、
・サービス業は独資が不可の規制業種、51%を現地パートナーに出資してもらわなければならない。その他は電気等インフラを除き外資100%可能。
・タイプラス・ワンとして、ラオス、カンボジア、ミャンマー、ベトナムへの衛生工場進出が進む


▼インドネシアビジネス最新事情 〜「経済減速から脱却努力、サービス業も増加」
インドネシア国際銀行出向 信金中央金庫審議役 佐藤顕一郎氏。中国香港10年の経験の後、2012年10月からインドネシアジャカルタ駐在。
・経済成長率が若干鈍化(2012年6.2→2013年5.8%)
・貿易赤字が進む、外資誘致・ルピア安、ルピアの流出を防ぐ政策
・経済成長率は5.5〜5.9%の予想、
・平均年齢29歳と若く、消費需要が旺盛な国なので来年以降回復基調になる見込み
・日本企業の投資額、16%増えほとんどが自動車製造業。
・2012年は視察来てすぐ投資、2013年は視察来ても検討段階、理由は用地と人件費
 ワーカー3万円、事務職5−8万円、日本語スタッフ10−15万円とタイと変わらない
・自動車業界以外に、食品加工、IT関連、工場内設備、ジャカルタ華僑居住区へ和食のさとやCOCO壱番屋など。一幸舎などラーメン店が人気。
・次期大統領選挙、2014年で出馬を表明していないが民衆の中に入って対話をするジョコウィ・ジャカルタ特別州知事の人気が高い。
・強い内需から手堅い成長、しかしコスト増でインドネシア国内販売を計画しないと長期的な経営が難しい。

いかがでしたでしょうか。
同じアジアと言っても全く状況が違いますね。
転ばぬ先の杖、ご自分の目で国内市場と合わせてしっかり比較しましょう。

今回のセミナーではマレーシアとシンガポールがありませんでしたが「イスラム世界の入り口」マレーシア市場、「ASEAN諸国のハブ」シンガポール市場についてはこのブログにも書かせてもらっていますのでご参考ください。
(アジアクリック/高橋学)

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 アジア市場を知りたい方・観光インバウンド業の方・WEB業界の方にお勧めです。
 


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