2013年12月25日水曜日

ベトナムで日本のアニメはこんなに人気——若年層の心を掴む日本コンテンツの実情

当記事の3行まとめ

  1. ベトナムは平均年齢27歳の若い国であり、その若年層の間で日本のアニメ人気が急上昇している
  2. ドラえもん、クレヨンしんちゃん、名探偵コナンを筆頭に、ワンピース、NARUTO、初音ミクなど幅広い作品が普及している
  3. ベトナム人は「好きなものは身につけたい」傾向が強く、グッズ販売・コンテンツ連動企画は若年層を取り込む有効な手段になり得る

前提:平均年齢27歳のベトナム——若年層が市場を牽引する国

Xin chao(こんにちは)。アジアクリック・ベトナム担当の桜井です。

ベトナムは現在、国民の平均年齢が27歳という若い国です。実際に街を歩くと、どこに行っても若者の姿が目立ちます。このパワー溢れる若年層の間で、いま人気が急上昇しているのが日本のアニメです。

① ドラえもんを筆頭に、日本アニメが街中に溢れている

ベトナムでドラえもんの人気は突出しており、ドラえもんやドラミちゃんがプリントされたTシャツを着ている人を街中で頻繁に見かけます。

ある時、巨大なステージが設置され音楽が鳴り響いている場所に近づいてみると、髪の毛を赤や黄色に染めた若者が大勢集まっていました。よく見ると、彼らのほとんどがアニメキャラクターのコスプレをしています。会場ではアニメグッズの販売、キャラクターを描いた装飾車の展示、ダンスパフォーマンス、さらに日本からのアイドルゲスト出演まで——日本でもおなじみのアニメイベント文化が、ベトナムの地でも独自に成長していることを示す光景でした。

ベトナムで特に有名なのは「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」の3作品で、これらは道端で売られている新聞の隣に並べられているほど浸透しています。これに加えて、初音ミク、ワンピース、NARUTO、黒執事、遊戯王など、幅広いジャンルの日本アニメ作品がベトナムの若年層に受け入れられています。

② コスプレ文化と「日本好き」のつながり

コスプレを楽しむベトナム人は年々増加しており、彼らの多くが「日本のアニメやゲームが好きだから、日本という国そのものが好き」という感覚を共有しています。

これは単なる消費行動の話ではなく、若年層の対日感情の形成プロセスとして注目すべきポイントです。アニメ・ゲームを入り口に日本への関心が育ち、それが将来の訪日旅行・日本語学習・日本企業への就労意欲につながっていく——この流れがベトナム若年層の中で実際に動いています。

③ ベトナム人の消費特性——「好きなものは身につけたい」

ベトナム人には、好きなものは身につけたいという消費傾向が強くあります。Tシャツのようなアパレルだけでなく、バイクに装着するアクセサリー類、レインコートなど、日常使いの製品にまで好きなキャラクターを取り込む文化があるのです。

ベトナムは二輪車社会であり、バイク関連グッズはアニメコラボの可能性を持つ未開拓の領域です。日本のマンガフェスティバルに参加するためのツアー企画なども、若年層を集める仕掛けとして十分に成立し得ます。日本コンテンツのIPホルダーや旅行業界、インバウンド事業者にとって、ベトナム若年層は今後数年間で本格的に取り組むべきターゲットと言えます。

まとめ

ベトナムにおける日本アニメ人気は、単なる一過性のブームではなく、若年層の対日感情と消費行動を形作る構造的な現象です。アニメ・ゲームを入り口にした日本ファン層は、グッズ消費から訪日旅行、日本語学習、日本企業への関心まで、多段階で深化していく可能性を持っています。

日本側がベトナム市場を本気で取りに行くなら、アニメ・ゲームコンテンツとの連動企画、現地イベントへの参画、グッズ販売チャネルの整備など、若年層の生活動線に入り込む施策が、最も費用対効果の高い入り口になります。


この記事の著者

桜井(アジアクリック・ベトナム担当)
ベトナム現地から、若年層の消費行動・サブカルチャー・対日感情の動向を継続的にレポート。アジアクリック(代表:高橋学)所属。

監修

高橋 学(たかはし まなぶ)
アジアクリック代表。タイ・バンコク在住。中国を含むアジアでの実務歴20年以上。日本語・英語・中国語・タイ語の4言語ビジネスレベル。東南アジア6カ国+インド+中国の現地ビジネス、訪日インバウンド、SNSマーケティングを専門とし、日本の自治体・観光団体・企業に対し、どの国に・どの順序で・どのように伝えるかの判断材料を提供している。

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公式サイト:https://asiaclick.jp
note:https://note.com/aseanmana
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