基本として、マレーシアは多民族国家であり、大きくイスラム教徒であるマレー人と、マレーシア華僑が2大訪日層となる。
マレー人は、ブミプトラ政策により最上位に位置付けられている民族。あらゆる生活面において優遇されている。法律によりマレー人はイスラム教でなければならない。
マレーシアンチャイニーズは、4、5世代前に主に中国大陸南方から移住して来た中華系華僑。現在はその土着化への努力により一定の富とネットワークを持つ一族も多数。
マレーシアは熱帯気候のため日本でいう四季というものが存在しないため、春の桜や秋の紅葉、また冬の雪に関するアクティビティおよび季節のイベントや風習に対し興味が強い。 訪日第一回目は東京や関西などの行きやすい日本文化を体験し、次いで北海道や九州、ゴールデンルートなどを経て九州四国東北等の地方へと周遊する。
マレー人はムスリムのため、ハラルでないと食べられないが、現時点ではそれを覚悟してカップラーメンなどを一定数持ち込んで(日本のハラル対応には期待していない、地震で対応する)訪日旅行を行なっている。
マレーシアンチャイニーズに関しては特に宗教上の理由が存在しないため、家族等同行者の楽しみや嗜好、期待を叶えることが第一優先となる。例えば、孫がアニメ好きであれば聖地巡礼になるし、一家の長であるおじいさんへの孝行的訪日旅行であればより楽に、祖父母が喜ぶ方法へ方向へ、価格は気にしない一族ピラミッド型家族移動を行なっていく。
年配者のの移動や外国での不便に不安があれば、GTT等グループツアーを得意とするクアラルンプールなどの中華系団体旅行会社に相談、ツアー参加するが、富裕層ではその限りでなくオリジナルツアーを手配を行う。
若年層は訪日ビザが解禁されているため、より安い個人旅行で日本旅行を計画する。まずは友人と時間があう日程を確認し、その期間でのエアアジア等LCC格安航空会社の価格をチェックし、まずはエアを抑えてしまう。その後、Facebookなどの口コミを頼りに、興味を持った観光地スポットをオリジナルグーグル地図に登録しながら移動計画を立てる。マレーシア人FITの訪日計画も、全てはスマートフォン上で完結するのである。
以上、マレーシア訪日市場で押さえておきたいのは4点。
マレー人とマレーシア華僑の違い。
ムスリムのハラル。
大家族ゆえのグループツアー需要の存在。
スマホで完結する個人旅行の訪日準備。
シンガポールの9割を超える個人旅行化やタイ人の民族の融和を経た自由な訪日形態とは異なる、多民族国家ならではの訪日流行形態がマレーシアにはある。
アジアクリック 高橋学
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